高血圧予防にすっぽんを利用しよう

生活習慣病の一つとして日本人が特に気をつけなければならないのが、高血圧です。
血圧が高い状態が続くと、心筋梗塞や脳卒中などの命にかかわる重大な病気を引き起こしやすくなります。
今回は血圧が気になる人におすすめの、血圧改善効果のあるすっぽんの栄養素について詳しくご紹介します。

血圧を下げるすっぽんのミネラル

すっぽんには、血圧を下げる効果のあるミネラルが3種類含まれています。

カリウム

すっぽんの肉100gには150mgのカリウムが含まれています。カリウムとナトリウム(塩分)は常に身体の中でシーソーのようにバランスをとっており、カリウムには摂りすぎたナトリウムを排出しようとする働きがあります。
塩分のとりすぎは高血圧の原因の一つですが、このカリウムの働きによって血圧を下げる効果があると考えられています。

高血圧予防には、すっぽんに加えてよりカリウムの豊富な野菜や果物の摂取をおすすめします。

マグネシウム

すっぽんの肉100gには10mgのマグネシウムが含まれています。
マグネシウムに血圧を調整する働きがあることが、日本を含む国際研究グループの研究によって報告されています。
マグネシウムは血管の収縮を防いで血圧を下げ、高血圧患者に処方される降圧剤(血圧を下げる薬)と同様の働きをすることが分かっています。

マグネシウムは海藻類や大豆食品にも多く含まれていますので、すっぽんを食べる際のサイドメニューに取り入れてみましょう。

カルシウム

すっぽんの肉100gには18mgのカルシウムが含まれています。
カルシウムは骨や歯の健康維持に必要な栄養素として知られていますが、高血圧予防にも欠かせないということはあまり知られていません。

最近ではカルシウム不足も高血圧の原因の一つと考えられるようになってきています。
カルシウムが不足すると、血液中のカルシウム濃度を上げようとする身体の反応によって血管が収縮され、血圧が上昇するためです。

すっぽんだけでは補いきれないカルシウムは、乳製品や小魚などの食品にも含まれていますので合わせて摂るようにしましょう。

コレステロールを下げるすっぽんの脂肪酸

牛肉や豚肉などの食肉には、飽和脂肪酸といってコレステロール値を上昇させる脂肪酸が多く含まれています。
その反対に、すっぽんに含まれる脂質には不飽和脂肪酸と呼ばれる良質な脂質が豊富です。
不飽和脂肪酸には一価と多価という種類があり、どちらも高血圧の原因の一つであるコレステロールや中性脂肪を下げる効果があります。

一価不飽和脂肪酸

すっぽんの可食部100gには5.43gの一価不飽和脂肪酸が含まれています。
オレイン酸と呼ばれる脂肪酸が代表的で、植物油やナッツなどにも多く含まれます。

多価不飽和脂肪酸

すっぽんの可食部100gには3.36gの多価不飽和脂肪酸が含まれています。
代表的なものにはDHAやEPA、リノール酸などがあり、魚の油や植物油に多く含まれます。
一価不飽和脂肪酸よりもコレステロールや中性脂肪を下げる効果が高いといわれています。

日本高血圧学会が発表した「高血圧治療ガイドライン2014」にも、高血圧予防ための生活習慣として「魚(魚油)の積極的に摂取する」との記述があり、すっぽんに含まれるような不飽和脂肪酸の摂取を推奨しています。

すっぽんで高血圧予防を!

食生活の変化で塩分を摂りすぎていたり肉中心の食生活を送っている人が現代には多いといわれています。
すっぽんは江戸時代から健康に良いものとして食べられてきましたが、食生活が乱れがちな現代人こそ食べるべき食材といえます。

血圧が気になる方には、すっぽんやすっぽんサプリの積極的な摂取をおすすめします。

[出典]
高血圧の改善にすっぽんがおすすめ

※食品成分値の出典:WholeFoodCatalog