実録!すっぽん料理の味と食感

皆さんはすっぽんを食べたことがあるでしょうか。
まだ一度も食べたことがないという方は、どんな味がするのか気になりませんか?
料亭や専門店で出されるすっぽんのフルコースについて、味や感想を詳しくお伝えします。
すでに食べたことがあるという方も、その時のご自身の感想とぜひ比べてみてください。

すっぽんの刺し身

すっぽんの刺身は、料理店では一般的にメイン料理の前に振る舞われます。
今回はすっぽんの肉、肝臓、心臓を食べました。

生の肉

足の一部をしょうがや刻みネギなどの薬味とともに醤油につけていただきました。
柔らかいが歯ごたえのある赤身肉のような感じで、赤身に代表されるような牛肉や馬肉よりもくせがないように感じました。
肉自体の味は薄いためすっぽんの見た目からは想像がつかないほど淡白です。
においも全くと言ってよいほどせず、生の魚や肉が苦手な人でも食べられるように思います。

生の肝臓

肝臓は一口大に切られて皿に盛られていました。
色は肌色に近く、少しドロッとしています。
何度か噛んだだけですぐに溶けてしまうほどクリーミーで、以前焼肉店などで振る舞われていた牛の生レバーのような歯ごたえはありません。
レバーが好きな人には物足りないくらい臭みがなく、肝臓とは思えないような食べやすさです。
一匹のすっぽんから取れる肝臓の量は少ないので、もう少し食べたいと思わされるほどに美味しかったです。

生の心臓

心臓は人の親指の先くらいの大きさで、小さいながらに人の心臓と同じ形をしています。
味そのものはあまり感じませんが独特の歯ごたえが楽しめる部位です。

お店によっては他にも胃、腸、卵などが刺身として出されることもあります。

すっぽんの生き血

刺し身の次に、すっぽんの生き血にも挑戦してみました。
赤ワイン、日本酒、アップルジュース、オレンジジュースなどで割るのが一般的とのことで、今回は赤ワインで割っていただきました。

小さなショットグラスに赤くドロっとした血と赤ワインが入れられていて、においを嗅ぐとまるでフルーツジュースで割ったかのようなフルーティーな香りがします。
一気に飲み込むと抵抗なく喉の中を流れていき、血生臭さも一切なく後味にはほのかに塩っぱさが残ります。
赤ワインで割ったからなのでしょうが、思っていたよりも飲みやすかったという印象です。

すっぽん鍋

鍋はすっぽんフルコースではメイン料理にあたります。
まずは白菜、ねぎ、きのこ類などの具材とともにすっぽんが運ばれてきます。
大皿に四肢、首、甲羅の周囲にあるエンペラが部位ごとに分けて乗せられていました。
中にはすっぽんの顔と思われる部分もありました。
それらをスープの入った鍋で十分に煮込んでからいただきます。

すっぽんの肉

まずすっぽんの肉を口に入れると、味は淡白なもののとても脂肪分が多いように感じました。
ところが他の肉のようなくどさがないため、次へ次へと箸が進みます。
ぷるぷると柔らかいコラーゲンもたっぷりくっついていて、とても満足感があります。

すっぽん鍋のスープ

もともとスープはとても薄味に作られていて、初めは少し物足りなく感じました。
ところが初めから味を濃くしてしまうと、すっぽんの良さが薄れてしまうのだということに食べ進めるうちに気が付きました。
なぜならぐつぐつと弱火で煮込んでいると、徐々にすっぽんのだしがスープに溶け込んでいきとても濃厚なすっぽんだしが出るからです。

何よりも美味しかったのは身よりもそのスープで、しっかりとだしがきいていて香りもよく全て飲み干してしまいたいほどでした。
しかしこのあとにはスープを使って雑炊を作ってもらわなければならないため、その気持ちをぐっとこらえるしかありませんでした。

すっぽんの唐揚げ

一度鍋を下げて雑炊を作ってもらっている間に、すっぽんの唐揚げが出てきました。
足などの部位を醤油風味のタレにつけてからっと揚げてあり、醤油の香りとマッチしていて美味しくいただくことができました。

すっぽんの雑炊

ついにお待ちかねの雑炊がやってきました。
味自体は薄味なのにすっぽんのだしと風味が濃く、とても上品な味です。
本当は唐揚げを食べ終えた時点でかなり満腹に近かったのですが、みるみるうちに平らげてしまいました。

最後に雑炊を食べなければすっぽんを食べた気にはなれない、と言う人がいるといいますが、その意味が分かったような気がしました。

一度はすっぽんの美味しさを体験してみて!

すっぽんはよく想像されるような臭みやくせもなく、肉と魚のいいとこ取りのような食材です。
肉はもちろんですが、特に雑炊は絶品でした。

美味しい上に健康にまでいいというすっぽん。
老若男女問わず、どんな料理にしても楽しむことができるのではないでしょうか。
まだ味わったことがないという方は、一度その美味しさを体験してみてはいかがでしょうか?

[出典]
すっぽんスープはどこで購入?
すっぽんはどんな料理が美味しい?