すっぽんにはどのような種類があるの?

すっぽんはアジア諸国やアフリカの一部、北米などに分布する生きものですが、その種類は数十ともいわれます。
在来種と外来種に分けて、すっぽんの種類にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。

在来種のすっぽん

キョクトウスッポンは日本の在来種で、日本や中国をはじめとした東アジアに生息しています。
他にもニホンスッポン、シナスッポン、ヒガシアジアスッポンの別名を持ち、国内で食用として盛んに養殖されているのはこの種類です。
本州以南の沼地や川などでは、まれに天然のキョクトウスッポンを見かけることができます。
※このホームページに登場する「すっぽん」は、すべてキョクトウスッポンのことを指しています。

外来種のすっぽん

外来種は、国内ではペットとしての需要が高く、爬虫類を扱うペットショップで売買されています。

ヒラタスッポン

最大でも甲長26cm、世界最小種といわれるスッポンです。
身体の大きさに比べて頭部が太く大きめで、首の根元のオレンジ色が特徴です。
2016年3月、ヒラタスッポンをはじめとするすっぽん8種類はワシントン条約附属書I に掲載され、絶滅の危険性があるとして、現在は取引が禁止されています。

タイコガシラスッポン

タイ西部やインドネシア・ジャワ島に生息しています。
甲長100cm以上の記録が残っているか、またはそのように推測される最大種は、タイコガシラスッポン、インドコガシラスッポン、カントールマルスッポン、ビブロンマルスッポン、シャンハイハナスッポン、ナイルスッポンの6種です。
タイコガシラスッポンは、過去に甲長122cmを記録した個体もあります。
ダムの建設や生活排水などによって生息地が侵されたり、乱獲されるなどして生息数が減っていますが、タイでは人間の手による繁殖が試みられています。

フロリダスッポン

フロリダスッポンは、北アメリカ大陸、ユーラシア大陸、アフリカ大陸の三大陸に広く分布しています。
北アメリカ大陸には、トゲスッポン、スベスッポン、フロリダスッポンの三種類が生息していますが、このフロリダスッポンが最も大きなすっぽんです。
北アメリカに生息するスッポンは、アジアに生息するスッポンに比べて頭が小ぶりで細いです。
3種類のうちフロリダスッポンはもっとも頭の幅が広く、幼体の甲羅はオレンジや黄色などの派手な模様が特徴的です。

トゲスッポン

トゲスッポンに属する細かな種類は少なくとも7種類で、うち6種類はアメリカに生息し、残りの1種類であるクロトゲスッポンはメキシコの固有種です。
どれも細い鼻先をした肉食のスッポンで、オスの甲長は20cm前後なのに対し、メスは50cmを超えることもあります。

インドシナオオスッポン

インドネシア、カンボジア、タイ、マレーシアなど東南アジアに生息するすっぽんです。
肉食に近い雑食で、果実なども食べることがあります。
オスよりもメスのほうが大きくなる傾向にあり、30cm~最大で80cmを超える個体も存在し、他のアジア系すっぽんと比較すると、頭部が大きく存在感があります。
現地では食用として、日本ではペットとしての人気が高い種です。

すっぽんにはたくさんの種類がある!

今回は代表的な種類だけをご紹介しましたが、それでもすっぽんにはこれだけの種類が存在します。
国内では食用にされる在来種の存在ばかりが有名ですが、ペットとして飼われる外来種との違いを比較するのも興味深いですね。