すっぽんには、別の名前や地域によって違う呼び名が存在します。
もちろん、他の国の言葉ともなれば全く異なる呼び名になります。
今回はすっぽんの別名や学名、英語名などすっぽんの名前に関する情報をご紹介します。
すっぽんの種類の名前
私たちが一般的に「すっぽん」と呼んで食用にしているのは、キョクトウスッポンという名前のすっぽんです。
キョクトウスッポンには他にも、ニホンスッポン、シナスッポン、チュウゴクスッポン、アジアスッポン、ヒガシアジアスッポンなど、多くの呼び名があります。
すっぽんの別名
次は、すっぽんがどのように呼ばれてきたか、呼ばれているかについてです。
すっぽんを意味する他の言葉は、日本国内だけでも数え切れないほどあります。
すっぽんの異名
真亀(まがめ)
真亀は、昔の人々がすっぽんを指して言った言葉です。
1643年(寛永20)に発刊された「料理物語」という江戸時代の料理本に登場します。
団魚(だんぎょ)
すっぽんの見た目(団は円形や球形という意味)からつけられた、中国語が元の異名です。
蓋(ふた)
江戸時代の庶民には、その見た目から「蓋」と呼ばれていました。
方言
すっぽんは、地域や方言によって呼ばれ方が違います。
まる
甲羅が丸いことから関西地方、京都を中心とした近畿地方、大分中部の一部地域ではすっぽんを「まる」と呼んでいます。
これらの地域では、すっぽん鍋は「まる鍋」と呼ばれています。
ドンガメ
「胴亀」(どうがめ)からきていて、大阪、岡山南部と島根西南部の一部地域で呼ばれています。
コガメ
四国の方言での呼び方です。
クドカメ、ドロガメ
大分県の方言での呼び方です。
ドチ、ドッチ、ドーツン、トチ、ドヂ
愛知県西部ではドチ、東部ではドッチ、ドーツンなどと呼ばれます。
他にもトチ、ドヂなどと呼ぶ地域もあります。
鼈亀(トチガメ)、ズボンボ
このように呼ぶ地域もあります。
すっぽんの海外での名前
Soft-shelledturtle(ソフトシェルド・タートル)
英語ではこのように呼ばれ、直訳すると「柔らかい甲羅のカメ」。
その名の通り、他のカメとは違った柔らかな甲羅をもつことからつけられたと考えられます。
鼈、甲魚
どちらも中国語です。
日本でも「べつ」「こうぎょ」と日本語の読みで呼んでいたことがあります。
すっぽんの学名
すっぽんの学名はPelodiscussinensis(ペロディスカス・シネンシス)といいます。
Pelodiscusはラテン語で「スッポン属」という生物学上での分類を表し、sinensisは「中国の」という意味です。
なぜラテン語なのかというと、すっぽんに限らず生物の学名は世界共通でラテン語でつけるという決まりがあるからです。
呼び名から分かる人とすっぽんとの関係性
すっぽんのようにたくさんの異名をもつ動物は珍しいのではないでしょうか。
これだけ多くの呼び名や方言があることからも、すっぽんが古くから様々な地域で親しまれてきたことが分かりますね。